ソフトウェア(3章)

ソフトウェアの種類

役割・用途による分類

ソフトウェアはその役割や用途に応じていくつかの種類に分類できます。各ソフトウェアの概要を見ていきましょう。


図 19 ソフトウェアの種類

アプリケーション(応用ソフトウェア)

アプリケーションは、私たちが日々業務で使用するワープロや表計算、Webブラウザなど、特定の目的に使用されるソフトウェアです。
 オフィス業務用ソフトウェア

 文書作成ソフトウェア
Microsoft Word、Pages、Googleドキュメント、LibreOffice Writer、一太郎など

 表計算ソフトウェア
Microsoft Excel、Numbers、Googleスプレッドシート、LibreOffice Sheetなど

 プレゼンテーションソフトウェア
Microsoft PowerPoint、Keynote、Googleスライド、LibreOffice Impressなど

 メールソフトウェア
Microsoft Outlook、Gmail、Thunderbird、Becky!など

 ユーティリティソフトウェア
ユーティリティソフトウェアは、アプリケーションの中でも、特にOSやアプリケーション動作環境を支援することを目的としたソフトウェアです。

 アンチマルウェアソフトウェア
アンチマルウェアソフトウェアは、コンピュータウイルスなどの悪意あるプログラムやの検出、隔離、駆除などを行うソフトウェアです。

 ソフトウェアファイアウォール
ソフトウェアファイアウォールは、コンピュータ外部からの不正アクセスを防止するためのソフトウェアです。

 アーカイブソフトウェア(アーカイバ)
データの圧縮、解凍(展開)をするためのソフトウェアで、アーカイバとも呼ばれます。

オペレーティングシステム

オペレーティングシステム(OS:Operating System:基本ソフトウェア)は、コンピュータが動作するための基本的な機能を提供するソフトウェアです。一般的にOSと呼ばれます。OSには、ユーザが効率よくコンピュータの資源(リソース)を利用できるように、以下のような管理機能を提供します。
 メモリ管理
 プロセス管理
 ファイル管理
 ハードウェア管理
 ネットワーク管理

主なオペレーティングシステム

 Windows

Windowsは、米Microsoft社が開発・販売するOSです。MS-DOS(1981年発売のOS)のアドオン(追加機能)として、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI:Graphical User Interface)を備え、1985年に販売されました(Windows 1.0)。その後バージョンアップを重ね、1995年に発売したWindows 95が、企業だけでなく家庭にも急速に普及しました。
高度な処理が必要なワークステーションやサーバ向けのWindows NT系、家庭向けのWindows 9x系に分かれていましたが、2000年に登場したWindows 2000で統合されました。以降、家庭向けとして、Windows XP(2001年)→ Vista(2006年)→ 7(2009年)→ 8(2012年)→ 8.1(2013年)→ 10(2015年)が、サーバ用途として、Windows Server 2003(2003年)→ 2008(2008年)→ 2012(2012年)→ 2016(2016年)→2019(2019年)が、それぞれ発表されています。

 UNIX

UNIX(ユニックス)は、最も長い歴史を持つOSです。1969年に米AT&T社のベル研究所で開発され、後に複数の大学や研究所に配布されることにより、UNIX系のOSが多数登場することになりました。
現在では、サーバ用途で利用されることがほとんどで、The Open Groupという団体が定めたUNIXの仕様を満たしたOSだけが「UNIX」と認められており、認証されていない「UNIX系(UNIXライク)」のOSとは区別されています。
主なUNIXとして、Solaris(米Oracle社)、HP-UX(米HP社)、AIX(米IBM社)があります。

 macOS

macOSは、米Apple社が開発・販売するOSです。1984年にMacintosh(Appleが開発したPC)に搭載され、GUIの普及に大きく貢献しました。これまでは、ユーザが文字でコンピュータに命令するCUI(Character User Interface)が一般的でしたが、画面上でマウスを使用して直感的に操作できるようになりました。デザインや写真、イラストなど画像編集の分野や、音楽などのマルチメディア分野で古くから強みがあるのが特徴です。
以前は「Mac OS」と呼ばれていましたが、OSが一新されたことにより、現在の名称に変更されています。

 Linux

Linux(リナックス)は、1991年にLinus Torvalds氏によって開発されたUNIX系のOSです。もともとは、OSの中核プログラムであるカーネルを指す名称でしたが、普及するにつれてOSそのものを指す名称としても使用されています。
UNIXと同様にサーバ用途で利用されることが多いですが、それ以外にもデスクトップ用途やスーパーコンピュータ、携帯電話、テレビ、カーナビゲーション、モバイルなど、さまざまな用途で利用されています。
現在、スマートフォンやタブレットなどで広く利用されるAndroidは、Linuxをベースに開発されたOSです。


 iOS

iOSは、米Apple社が開発するモバイル端末用のOSです。2007年に発売されたiPhone(初代)に搭載されてから、以降のiPhoneやiPad、iPodなどに搭載されています。2019年にはタブレット端末専用OSとしてiPadOSが発表されています。

 Android

Androidは、米Google社が開発するモバイル端末用のOSです。Linuxをベースに開発されており、スマートフォンやタブレットだけでなく、テレビ(Android TV)や自動車(Android Auto)、ウェアラブル端末(Wear OS)などに搭載され、広く利用されています。

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

BIOS

BIOS(Basic Input / Output System)とは、マザーボードのROM(ロム:Read Only Memory)と呼ばれる記憶装置に格納されている制御プログラムです。コンピュータの起動時に、接続されている各種装置の基本的な制御を行い、OSの起動プログラム(ブートローダ)を読み込んで実行します。

ミドルウェア

ミドルウェアは、OSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアです。OSは多くのアプリケーションが必要とする基本的な機能しか提供しませんが、ミドルウェアでは、特定の分野のアプリケーションで必要とされる機能が提供されます。

また、ミドルウェアの中には複数のOSやハードウェア上で動作するものもあります。このようなミドルウェアでOSの違いを吸収することから、アプリケーションがOSの違いを気にすることなく動作できる環境を提供できるメリットがあります。
主なミドルウェアとして、データベース管理システム(DBMS:Database Management System)などが該当します。

デバイスドライバ

デバイスドライバとは、コンピュータ内部に接続される装置や外部接続されるハードウェア機器などを制御し、ユーザがOSを介してハードウェアを操作できるよう橋渡しするプログラムです。単にドライバともいいます。

基本的に、ハードウェアは物理的にコンピュータに接続していても、それだけではユーザが操作することができません。ハードウェアの種別や製造元の違いによって、それぞれ固有の機能や仕様を持っているためです。そこで、ハードウェアが持つ機能を利用できるように、デバイスドライバをOSにインストールする必要があります。

キーボードやマウスなど、用途や機能が限られているようなハードウェアでは、製造元や業界団体などで仕様が定められていることも多く、Windowsをはじめとする主要OSには標準ドライバとしてあらかじめ搭載されていることがあります。

しかし、ゲーム用途のキーボードやマウスなどが持つ特有の機能を利用するには、標準ドライバだけでは不足するため、製品に同梱されているドライバをインストールする、製造元のWebサイトからダウンロードするなどして別途入手することが必要です。

ライセンスによる分類

ソフトウェアは著作物であるため、基本的にはそのプログラムの開発者に対して著作権が与えられます。一般的にソフトウェアには、利用する際にユーザの遵守事項が記載された文書が含まれています。この文書のことをソフトウェアライセンスといいます。

ソフトウェアライセンスは、各国の著作権法などの一部として取り扱われることが多く、ライセンスに反した利用は著作権を侵害する行為としてみなされ、罰則が適用されることがあります。日本でも著作権法第10条で「プログラムの著作物」が著作物の例として示されています。

そのため、ソフトウェアの提供者と利用者間で締結される使用許諾契約(EULA:End-User License Agreement)には、知的財産権を保護するための制限事項や、コンピュータにソフトウェアをインストールして利用する際の免責事項が含まれています。
ソフトウェアライセンスにはいくつかの形態があり、主なものを以下に掲載します。

 商用ライセンス

商用ライセンスとは、ソフトウェアの開発者が商用目的で開発、販売するソフトウェアのライセンス形態です。ソフトウェアの著作権(著作財産権)は開発者が保持します。

開発者がソフトウェアの提供、あるいは購入後のユーザサポートなどを提供する見返りに、利用者は導入するコンピュータの台数や利用期間などに応じたライセンス料を支払います。このような契約は通常、対象のソフトウェアを導入(インストール)する手順の中に組み込まれていることが多く、利用者は画面に表示される使用許諾契約に同意することで、契約が締結されたものとみなされます。

 フリーウェアライセンス

フリーウェア(freeware)とは、一般的には、無償で提供されるソフトウェアです。利用者は無償でソフトウェアを入手できますが、ソフトウェアの著作権(著作財産権)が放棄されていない場合があり、その際には商用ソフトウェアと同様に、インストール時に使用許諾契約に合意する必要があります。
また、多くの場合、ソフトウェアのインストールや利用に関するサポートが受けられないことが多いため、自己責任で利用する必要があります。

 シェアウェアライセンス

シェアウェアとは、「ソフトウェアの開発費を利用者と分担する」という考え方に基づいて提供されるソフトウェアです。ソフトウェアの著作権(著作財産権)は開発者が保持します。
シェアウェアライセンスでは、ソフトウェアに試用期間が設けられており、その期間中は無償でソフトウェアを使用できます。期間終了後あるいは永続的に利用する場合にライセンス料を支払う形態になっていることが多いです。また、試用期間中はソフトウェアの機能に一部制限がかかっている場合もあります。

 オープンソースライセンス

オープンソースライセンスとは、ソフトウェアを誰でも自由に入手、利用、改変、再配布できるライセンスです。オープンソースソフトウェア(OSS:Open Source Software)とは、プログラムの元となるソースコードを一般に公開し、誰でも自由に扱うことに制限を与えないソフトウェアです。

元のソースコードを改変したソフトウェア(派生ソフトウェア)の扱いについては、2つの考え方に分かれています。
1つは、派生ソフトウェアを改変者が独占的に利用できる権利を認めるものです。この場合、派生ソフトウェアを販売しても問題ありません。

もう1つは、派生ソフトウェアについても、派生元となったソフトウェアと同様に、利用するユーザに対して、自由に入手、利用、改変、再配布できる権利を与えなければならないという考え方です。この考え方は著作権(Copyright)とは正反対の概念であり、コピーレフト(Copyleft)と呼ばれています。

コピーレフトの考え方は、GNUプロジェクトによるソフトウェアライセンスである、GPL(GNU Public License)で取り入れられ、世界中に広められました。GPLライセンスが適用されたプログラムは、Linuxカーネル(OSの中核プログラム)、GCC(GNU Compiler Collection:Cプログラムのコンパイラ)が有名です。

OSの管理機能

Windows 10による管理

Windows 10におけるハードウェアやアプリケーションの管理は、「コントロールパネル」と「設定ツール」の両方から確認できます(管理項目によっては専門のツールが用意されています)。これは、Windowsが改訂されてきた経緯と関連していて、また、PCからだけでなく、2 in 1 PCなどのモバイルデバイスからの利用(タブレットモード)を想定して、両方の設定方法が残されています。
「設定ツール」あるいは「コントロールパネル」は以下の手順で起動できます。
 「設定ツール」の起動…「Windowsボタン」-「設定」
 「コントロールパネル」の起動
 「Windowsボタン」-「すべてのアプリ」-「Windowsシステムツール」-「コントロールパネル」
 「Windowsボタン」右クリック-「コントロールパネル」


図 20 「設定ツール」メニュー

 
 


図 21 コントロールパネル(カテゴリ表示) 

システム

コンピュータの基本設定は、「システム」で確認します。
「設定ツール」では以下の情報を確認できます。
 「システム」-「バージョン情報」…PC名、組織、Windowsエディション、CPU情報、実装RAM(メモリ)、OSの種類、プロダクトID

図 22 設定ツールの「システム」(バージョン情報)
 
 

「コントロールパネル」では以下の情報を確認できます。
 Windowsのエディション、プロセッサ(CPU)、実装メモリ(RAM)、システムの種類(OSの種類)、コンピューター名、ドメイン、プロダクトID
 カテゴリ表示からの操作
 「システムとセキュリティ」-「システム」


図 23 コントロールパネルの「システム」 

デバイス(ハードウェア)管理

コンピュータの構成機器や装置(デバイス)を一覧表示するには、「デバイスマネージャー」で確認します。

CPUやメモリなど、マザーボードに内蔵されている部品や、キーボードやマウス、ディスプレイなど外部接続されている周辺機器などの情報をツリー状に表示します。各デバイスの情報では、各装置の動作状況、設定情報、デバイスドライバ情報などが確認できます。また、設定内容の変更やデバイスドライバの更新やインストールも可能です。

デバイスマネージャーは、「設定ツール」からでも、「コントロールパネル」からでも同じものが表示されます。
 「設定ツール」からの操作
 「システム」-「バージョン情報」-関連設定「デバイスマネージャー」
 「デバイス」-「プリンターとスキャナー」または「接続中のデバイス」-関連設定「デバイスマネージャー」


図 24 デバイスマネージャー 

Work:システム・デバイスマネージャーの確認
個人またはグループで演習を行います。以下の設定情報を確認し、空欄に記入しましょう。分からないことはグループで話し合ってみましょう。必要に応じてWeb等で調べても構いません。

① CPUのベンダ名(製造元)とクロック周波数(GHz)
CPU名称
ベンダ名(製造元)
クロック周波数

② 実装メモリの容量
メモリ容量

③ ディスプレイアダプターの装置名およびベンダ名(製造元)
装置名
ベンダ名(製造元)

④ プロセッサの数と1つでない理由
プロセッサ数
1つでない理由
プロセッサ数が表すもの

ストレージ管理

ハードディスクやSSD、USBメモリ、フラッシュカードなどの管理情報は、「ストレージ」あるいは、「ディスク管理ツール」で確認します。
「設定ツール」では以下の情報を確認できます。
 「システム」-「ストレージ」…コンピュータに接続されているストレージの一覧、および、ストレージ合計容量、使用済みストレージ容量
 「システム」-「ストレージ」-「(特定のストレージを選択)」…ファイル種別ごとの容量
 ファイル種別を選択すると、選択したファイルの管理が可能

図 25 ストレージ

「ディスク管理ツール」では以下の情報を確認できます。
 ボリューム(C:やD:など)、レイアウト、ファイルシステム、状態、容量、空き領域、空き領域の割合、各ディスクのパーティション情報など
 ディスク管理ツールの起動方法
 「Windowsボタン」右クリック-「ディスクの管理」

図 26 ディスク管理ツール

アプリケーション管理

アプリケーションのインストールやアンインストールは、「アプリと機能(設定ツール)」または「プログラムと機能(コントロールパネル)」で実行できます。
「設定ツール」では、アプリ(プログラム)の一覧表示画面から、アプリのアンインストールができます。また、対象のアプリを、アプリ名などで検索できる機能もあります。
 「システム」-「アプリと機能」


図 27 アプリと機能

「コントロールパネル」では、プログラムの一覧表示画面から任意のプログラムをクリックすると、指定したプログラムのアンインストール、変更、修復ができます。
 カテゴリ表示からの操作
 「プログラム」-「プログラムと機能」


図 28 プログラムと機能

ユーザ管理

Windowsで使用するユーザ(アカウント)は、「アカウント(設定ツール)」または「ユーザーアカウント(コントロールパネル)」で管理できます。
「設定ツール」では、Microsoftアカウントを含めた設定が可能ですが、「コントロールパネル」では、ローカルPCにおけるアカウントの管理しかできません(コントロールパネルから設定ツールへのリンクあり)。
 設定ツール…「アカウント」-「他のユーザー」

図 29 アカウント(他のユーザー)

 コントロールパネル…「ユーザーアカウント」-「ユーザーアカウント」

図 30 ユーザーアカウント

プロセス管理

コンピュータ上で起動中のプログラムは、「プロセス」という単位で管理されます。プロセスは「タスクマネージャー」というツールで管理できます。タスクマネージャーは、コンピュータがフリーズ(コンピュータやソフトウェアが何らかの原因で反応しなくなる状態)した際に、原因となるプログラムを強制終了させることが可能です。
 タスクマネージャーの起動
 「Ctrl」+「Alt」+「Del」を押して、「タスクマネージャー」を選択
タスクマネージャーには、簡易表示と詳細表示の2つの表示形式があります。簡易表示では、現在起動中のアプリケーションの一覧のみが表示されます。また、詳細表示では、アプリケーションおよびバックグラウンドプロセス(OS内部で動作するプロセス)や、CPUやメモリの利用率、ネットワークの通信速度など、多様な情報を表示することが可能です。

図 31 タスクマネージャー(簡易表示)

「プロセス」では、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークのいずれかのリソースを多く利用しているプログラムを、並び替えて表示できます。

図 32 タスクマネージャー(詳細表示:プロセス)


「パフォーマンス」では、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークのリソース使用量、使用率をリアルタイム表示できます。

図 33 タスクマネージャー(詳細表示:パフォーマンス)

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