ネットワーク構成の確認方法(8章)

この章では、ネットワーク構成を確認する方法について学習します。ネットワークに接続できているかどうか、問題なく通信ができるかどうかは、基本的に自分で確認することが必要です。自分で確認できるようになれば、ネットワークへの接続でトラブルが発生した場合にも、簡単なトラブルシューティングができるようになります。

 物理構成の確認
 電源の確認
 NICの確認
 コネクタの確認
 ケーブルの確認
 論理構成の確認
 コマンドによる接続確認
 IPアドレスの確認
 疎通確認
 プロセスの確認

物理構成の確認
電源の確認
電源ケーブルがコンピュータと物理的に正しく接続されていない場合、電源ボタンを押してもコンピュータは全く起動しません。
デスクトップ型コンピュータの場合、電源ユニットと電源ケーブルがしっかりと接続されているかを確認します。さらに、電源ケーブルが破損していないか、併せて確認しましょう。それでも電源が入らない場合は、ケーブルの内部で断線している可能性があります。同じタイプのケーブルで接続してみましょう。
また、ノート型コンピュータやモバイルデバイスの場合は、内部にバッテリーが内蔵されているため、電源ケーブルが接続されていなくても、バッテリー駆動で電源の供給が可能です。バッテリー駆動で電源が供給できない場合は、バッテリーを充電してから再度起動してみましょう。なお、バッテリーは経年劣化するため、使用期間が長くなると徐々に駆動時間が少なくなっていきます。その場合は、バッテリーを新たに調達するか、電源ケーブルを常時接続するなどの対応が必要となります。
NICの確認
NIC(Network Interface Card)を確認する前に、まず、自分のコンピュータが有線と無線のどちらで接続しているかを確認しましょう。
有線接続ではほとんどの場合、RJ-45のコネクタポートが接続されています。まず、接続する機器(HUBやコンピュータなど)の電源ポートとケーブルの両端が正しく接続されているかを確認します。正しく接続されていると、コネクタポートにある緑色のLEDランプが点灯します。点灯しない場合は、コネクタの爪が破損していないか、ケーブル内部が断線していないかを確認しましょう。ちなみにオレンジ色(橙色)のLEDランプは、データの送受信が発生する際に点灯します。
無線接続の場合は、物理接続するものがないため、別途、無線接続設定の確認が必要です。

コネクタの確認
コネクタは、購入時の状態から破損すると、正しくコンピュータや機器と接続できなくなる可能性があります。特にRJ-45コネクタの場合、いわゆる「ツメ」の部分が折れてしまうことが多く、これが原因でポートから外れ落ちてしまうことが多々あります。このときは、新しいケーブルに交換して再度接続してみましょう。
また、有線接続で使用するケーブルには、利用者が任意の長さに切断し、コネクタを工具で接続しているものがあります。そのとき、ケーブル内部にある細い銅線がコネクタと正しく圧着されない場合があります。そうすると、データの送受信ができなかったり、データ伝送が遅くなったりする可能性があります。その場合は、再度コネクタを自身で圧着し直すか、ケーブルを交換する必要があります。
ケーブルの確認
現在のネットワークで使用するケーブルは、大きくツイストペアケーブル(LANケーブル)と光ファイバケーブルの2種類があります。
まず、ツイストペアケーブルの場合は、コネクタやNICとの接続を確認する必要があります。また、ケーブル内部で断線していないか、ケーブルテスターなどを使用して確認することも有効です。
次に、光ファイバケーブルの場合は、ケーブルの急激な折り曲げがないか確認してみましょう。光ファイバケーブルは内部に光信号を伝送するためのガラス繊維、もしくは硬いプラスチックがあります。急激に折り曲げて利用すると、ケーブル内部が折れてしまい、光信号が外部に漏れて通信不可となります。

論理構成の確認
コマンドによる接続確認
コンピュータや機器などをネットワークに接続するためには、関連するコマンドを実行したり、OS上で設定作業を行ったりする必要があります。
また、設定した内容も、コマンドによって確認できます。Windowsマシンでネットワークの設定を確認する場合は、「コマンドプロンプト」というツールを使用します。コマンドプロンプトとは、ユーザが文字列でコンピュータに命令(コマンド)を入力して操作するためのツールです。

図 61 コマンドプロンプトによるネットワーク設定の表示例
コマンドプロンプトを起動するには、Windowsロゴキー  (以下、Windowsキー)をクリックし、[すべてのアプリ]-[Windowsシステムツール]-[コマンドプロンプト]の順に操作します。
コマンドプロンプト起動後にipconfigコマンドを入力すると、現在のネットワーク設定を表示することができます。

IPアドレスの確認
コンピュータがネットワークで通信するためには、ネットワーク内での住所情報(アドレス情報)が必要です。一般的なネットワークでは、IPアドレスがアドレス情報として扱われます。
IPアドレスは、0~255までの数字(10進数)を4つ並べて、それぞれの数字をピリオドで区切って表記します。

図 62 IPアドレス表記(10進数)
ipconfigコマンドでは、「IPv4アドレス」と記述された値がIPアドレスとなります。
ネットワークに接続する複数のコンピュータは、自分のアドレス情報を一意にするため、それぞれ異なる(重複しない)IPアドレスを設定する必要があります。また、IPアドレスは、ネットワーク自身のアドレス情報を持っていて、各コンピュータのアドレスの一部をネットワークのアドレスと同じ値に設定することによって、コンピュータのグルーピング(同じネットワークに所属させること)が可能となります。

図 63 同じネットワークに所属するコンピュータ
コンピュータには、ネットワーク通信のためのNICが複数装備されていることがあります。IPアドレスは基本的に、1台のNICに対して1つ設定する必要があります。そのため、IPアドレスを設定する際には、通信を行うNICを正しく指定しなければなりません。
Windowsマシンでは、「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ」から、コンピュータのIPアドレスの設定ができます。

演習:IPアドレスの設定
個人で演習を行います。個々のコンピュータにIPアドレスを設定してください。IPアドレスは有線NICに設定します。
 IPアドレスの設定手順
① Windowsキーを右クリックし、「ネットワーク接続」をクリックします。
② 「イーサネット」を右クリックし、「プロパティ」をクリックします。
③ 「イーサネットのプロパティ」の項目で、「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
④ 「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ」で、講師の指示にしたがって、以下の項目を設定します。
 IPアドレス
 サブネットマスク
⑤ すべての項目の設定が完了したら、「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティ」の「OK」ボタンを押し、「イーサネットのプロパティ」の「閉じる」ボタンを押して終了します。

疎通確認
疎通確認とは、ネットワーク接続した相手と通信ができるかどうかを確認する作業です。Windowsマシンで疎通確認を行うには、コマンドプロンプトを起動して、pingコマンドで確認します。pingコマンドでは、ある任意のパケットを通信相手に送信し、相手がそのパケットを受信したら、同じパケットを返信するようになっています。
以下はpingコマンドの実行例です。
C:\Users\Administrator> ping 192.168.1.254

192.168.1.254 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
192.168.1.254 からの応答: バイト数 =32 時間 =1ms TTL=64
192.168.1.254 からの応答: バイト数 =32 時間 =1ms TTL=64
192.168.1.254 からの応答: バイト数 =32 時間 =1ms TTL=64
192.168.1.254 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=64 192.168.1.254 の ping 統計: パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0(0% の損失)、 ラウンド トリップの概算時間(ミリ秒): 最小 = 0ms、最大 = 1ms、平均 = 0ms 図 64 pingコマンドの実行例 pingコマンド実行後、問題なく通信ができていれば、上図のように通信相手から応答が返信されます。また、pingコマンドの統計情報より、送信、受信、損失のそれぞれのパケット数を参照して確認できます。   演習:疎通確認 グループ内で演習を行います。グループメンバーのコンピュータにpingコマンドを実行して、疎通確認を実施してください。  疎通確認の手順 ① グループメンバーのIPアドレスを確認し、以下の表にメモします。 ② Windowsキーを右クリックし、「コマンドプロンプト」をクリックします。 ③ コマンドプロンプト上で、pingコマンドを実行します。 ④ 相手から応答があることを確認します。 (※「要求がタイムアウトしました。」などのメッセージが表示されるときは、講師に相談してください。) ⑤ 下表に記入したすべてのコンピュータと疎通確認を行ってください。 メンバー名 IPアドレス

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